コラム

「父の日」商戦から新たな潮流

2021.06.02
シニアマーケティング

先日、月が地球に最も近づくことで大きく見える「スーパームーン」と「皆既月食」が重なる日本では24年ぶり天体ショーが話題になっていました。あなたの場所からは観ることができましたか?コロナ禍で、何かと制約のある日常において、各地で空を見上げ宇宙の壮大さに魅せられる、ささやかな癒しの時間でしたね。今日は、一年に一度やってくる『父の日商戦』のお話です。

「父の日」ギフト商戦の行方

 

5月の母の日に続き、今月は「父の日(6月第3日曜日、今年は6月20日)」がやってきます。普段はなかなか伝えることができない、お父さんへの感謝の気持ちを言葉やカタチにして伝える日です。母の日に比べて控え目でありますが、父の日ギフト商戦もいよいよ本格化してきます。プレゼントに関しても母の日は「カーネーション」という王道のアイテムがある一方、父の日に至ってはこれといったアイテムは今のところない。そのため、何を贈ればいいのか分からず、結局は何もせずに過ぎてしまうことも少なくないのではないでしょうか?コロナ禍中で、“オンライン帰省”といった言葉もありますし、まだまだ他府県への移動は制限されています。今年は、例年よりもさらに、ネットショップでの父の日ギフト需要があります。親子の絆を深めるアイテムやサービスには無限の可能性があります。今からでも遅くはありません!父の日ギフト商戦で黒字化を目指しましょう。

欲しい物は“物”ではない?

 

子どもが成長していくと親子の会話は薄れがちになります。仕事に忙しい父親とのコミュニケーションが希薄化した課題もありました。父の日に向けた興味深い街頭調査 インタビューで「いつかまた、子どもと一緒に〇〇がしたい。」と答えるお父さん方が多く印象的でした。そのきっかけを欲している不器用な父親の秘めたる願望が見え隠れしています。どうやら、世の中のお父さんたちは“物”より“思い出”を重視し、子どもともっと関わりたいという願望を持っているようです。コロナ禍により旅行へ出かけられないので、家で楽しむ天体観測へ人気が高まっているそう。望遠鏡の売り上げが約2倍に増え、生産が追いつかないものもあるそうで、なんと80万のハイクラスな商品も2倍に売れているようです。最近では、ISS=国際宇宙ステーションに行く民間宇宙飛行士として、日本人で初めてアパレル大手・ZOZO創業者の前澤友作氏が決定した速報がありましたね。クラブツーリズムと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で行った「宇宙旅行市場調査」では、宇宙旅行に「行きたい」という肯定派は男性の方が女性より積極的だと反映されている結果でした。『男性はロマンを追いかけ、女性は現実を見つめる。』と言葉があるように、男性は自分の好きな事(趣味系)を通じての喜びが大きい傾向が特徴と言えそうですね。

「持たない」時代において

 

新しい時代を迎え、今までの常識が古い価値観になっていく。世界を動かすのは、変化やハプニングに柔軟に対応する力なります。何事もしなやかに受け止め、軽やかにこなしていきたいところです。だからこそ、所有へのこだわりを捨て、身軽さと自由を求めるようになっているのだと思います。とは言え、全てを切り捨てて、手放すことはできませんよね。では、この「持たない」時代において、持っておきたい大切なものとは何だろうか?これからをより快適に、幸せに、豊に生きていくために、私たち消費者は望むと望まざるにかかわらず、ニューノーマルを受け入れ、生きていくことになります。そこで、企業はどうアプローチしていくのか。「不便益」というマーケティングのキーワードです。お客様の感動体験を大切にして、そのためにどんな商品を売り出せるかを、考えてみてはいかがでしょうか?消費者が抱える不安や懸念は何なのかを考え、どのように安心感を与えるかを考えることが今後の鍵となりそうです。

シニアのための3つの視点

 

「持たない」時代においての大切なこととして、「シニアのための3つの視点」をお伝えします。

1. 心地よく豊な暮らし たくさんのものを溜め込んでいると、身動きが取れなくなり、ケガにつながることもあります。心地良い生活空間にチェンジすることです。

2. 美味しく健康的な食習慣 食べることは活動のためにエネルギーを補うこと。美味しく、栄養バランスのいい食事はもちろん、大切な人と楽しい時間は生きる力を育みます。

3. 何かにときめく気持ち ルーティンになりがちな日々の生活の中で、ドキドキしたり、ワクワクしたり・・・何かときめく気持ちは、年齢に関係なく最強のモチベーションです。

まとめ

 

コロナ禍によって、人の価値観や思考に変化がもたらされた現在、企業は消費者のニーズや行動、欲求を再度見直し、サービスの改善や対策を行っていく必要があります。そのためにもコロナによるパンデミックのピンチを、新たな課題を解決するための源と捉えてさらなるビジネス展開に繋げて頂きたいね。シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい!」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

神開隆一のメルマガ
神開隆一のシニアマーケティングメルマガの購読申し込みは、こちらから登録いただけます。メルマガ登録していただいた方には「TMCニュースレター入門」(PDFデータ 24ページ)を無料でお渡しします。
神開隆一のメルマガ