コラム

コロナ渦によるシニアの変化をチャンスへ!

2020.11.27
シニアマーケティング

秋から冬へと移り変わる11月も折り返しです。まだまだ気が抜けない、コロナ渦の中ですが、ネガティブな情報ばかりに巻き込まれず、今一度、シニアの「意識・消費・行動」などの変化を把握し、より良いシニアマーケティングへ反映させていきましょう。 

■コロナ渦の変化で見えてきたもの

 

お家時間・巣ごもり生活という言葉が生まれ、「日々をただなんとなく過ごしていた」という人も、今回のコロナ禍で時間に対する意識が変わったのでないですか?新たな生活様式へ変化した状況下で気づいたことや再認識させられたことがあるという方は多いことでしょう。主に、下記の3つが挙げられるのではないでしょうか。

 

(1)人の繋がり・絆 感染を防ぐため人との物理的な距離はとっても、心のつながりは大切にしたいこと。

(2)時間の価値 豊かな「時間の使い方」を意識し、「今、自分ができること」に集中し行動すること。

(3)心と体の健康 生活の基本やリズムを安定させ、免疫力を高め健康を保つことを心がけること。

 

自然災害や緊急事態に陥った時、人は本当に大切なものが見えてくるものです。 コロナウィルスはシニア層に、より大きなリスクがあるということもあり、外出自粛に伴う行動変化が起きていると、様々な調査結果も出されてきました。例えば、シニア層の活躍の場でもある毎年恒例のお祭りや、コンサートやスポーツイベントなどが、中止、または延期。また、健康のために通っていた、カルチャースクールやスポーツジム、体操教室へ通うことを控えた。など、モノよりもコトに対する消費が制約を受けている傾向が強いと言えそうです。

■シニアと「デジタル」の新たな関係

 

現在、日常のやり取りのオンライン化がどんどん進む中、医療においても「オンライン診療」という、スマートフォンやタブレットなどを用いて、病院の予約から決済までをインターネット上で行う診察・治療方法が出始めています。さらには、つながりや防災視点で、シニアがオンライン化する必然性がコロナによって高まっていることが注目されています。自粛を余儀なくされ、人と実際に会う機会が減ったことが生活における大きな変化のひとつだと思います。 また年末年始も、コロナで帰れない子供世代が親世代とつながる「オンライン帰省」や、ドアをノックするような感覚で友人・家族とオンライン上で顔を見て会話する 機会がシニアにおいても増えそうですよね。  とは言え、そもそもインターネット機器に慣れていない場合には利用が難しいこともあります。特に、シニアにとって複雑な取り扱い説明書や、ウェブサイトで該当する「Q&A」を探すのは非常に困難で億劫になり、オンライン化を阻む心理が働きます。シニアがデジタルに詳しくなくても使える、自分で使いこなせるようになる商品、サービスや仕組みづくり等、課題をクリアすることにビジネスチャンスがあるということです。

■「アナログ」と「デジタル」の併用

 

シニアターゲットへのアプローチで着目したいのは、在宅時間の過ごし方です。 在宅でも実施可能なオンライン説明会、電話相談会、個別相談会にシフトして実施できます。セミナー、見学会は、アナログ的な資料発送に切り替えることが効率的です。また、電話や窓口で人を介して助けてくれる受け皿もシニアにおいては安心材料になって資料を確認するモチベーション促進にもなるでしょう。

 

そこで、気をつけたいポイントは?

▶︎確認作業のような事務的なコールはNG!

▶︎お客様に興味を持ち心に寄り添う言葉かけ。

▶︎お客様のニーズを引き出すヒアリングを行う。

 

その他、気持ちの明るくなる紙のダイレクトメールを使った、関係性構築型のアナログ販促も効果的です。「デジタル時代だからこそアナログが効く!」メリットもあります。なぜなら、人は情報に振り回わされ、デジタル疲れしている時こそ、アナログコミュニケーションに心が動きます。「デジタル」と「アナログ」、どちらの良さも活かした併用で、影響力ある「伝わる」ための実践をしていきましょう。

■目指すはアクティブシニア!

 

最近では、年齢に関係なくさまざまなことに意欲的で、アクティブに活動するシニアのことを「アクティブシニア」と呼ばれています。人生100年時代とも言われている今、「シニア=弱々しくて介護が必要」、というイメージも薄くなってきました。実際に、さまざまな分野で活躍するシニアの姿も多く見られます。もし、あなたが「シニアに、デジタル化は難しい」と考えるなら、それは思い込みだと知らされる事例をご紹介します。 81歳の開発者:若宮正子さんが作った、シニアが楽しめる異色のゲームアプリが配信され話題となりました。狙いは孫に勝てる!日本の伝統を取り入れた『hinadan』という、お雛様の正しい並べ方を競うゲームです。開発者曰く 「今、ゲームっていうと、たいがいチャカチャカ気忙しいのが多いけど、シニアはそういう気忙しいのは好きじゃない。一番の究極の脳トレはプログラミングです!」と、お話しされていました。 外出に積極的だったアクティブシニアに向けたサービスもオンライン化が進んでいます。しかし、今までオンラインサービスを利用したことのない人も多く、戸惑う声もある一方で、新しいことを覚えるよい機会だといった前向きな意見も耳にします。シニア層全体を「アクティブシニア」へ促進させることは、日本全体に元気を与えることにも繋がりますね。

■まとめ

 

リアルな交流、オンラインなど、さまざまなチャネルを組み合わせたサービスで間口を広げることも、今後のシニア向けサービス拡大には必要になってきます。少なくともそのような、商品・サービスへのニーズが高まっていきそうです。この時期を乗り越えるため、柔軟に変化させていきましょう。

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