コラム

シニアに優しい「防災と住まい対策」とは?

2024.01.26
シニアマーケティング

冬の寒波が身に染みるこの季節、いかがお過ごしでしょうか。新年早々、様々なニュースに心が穏やかになれない方も多いことでしょう。日本の歴史に刻まれた大きな災害として、2023年には関東大震災から100年、2024年には阪神淡路大震災から29年が経過しました。これらの記憶が風化しつつある中、過去の教訓を今後の被災地支援にどう活かすかが大きな課題となっています。そして、2024年の幕開けと共に能都半島地震が発生し、多くの人々が再び試練に直面しています。厳しい冬の中での被災者や支援者の奮闘に心から敬意を表し、一日も早い復興を願いつつ、私たちにできることを模索しつづけることが大切です。今日の記事では、特にシニア層に焦点を当て、日頃からできる「防災と住まいの対策」について考えてみたいと思います。

「地震大国」の生きるシニアのために

 

日本は、頻繁な地震発生と大規模な被害を伴う震災で世界的にも注目されています。国土が狭く、人口密度が高いため、一度の大きな地震が人的、経済的に甚大な影響を及ぼすことがあります。そのため、シニア層にとって大きな課題として、災害の原因と被害を最小限に留めるための対策を日頃から学び、備えておくことが重要です。個人の意識と準備は、国や自治体の対策を補完します。家具の固定、備蓄品(食料・飲料・生活必需品)の準備、非常用持ち出し袋の用意など、自宅でできる対策を見直し、安全な生活環境を整えましょう。いつ発生するかわからない災害に対し、シニア層がいつでも安心して対応できる体制を作ることが大切です。シニア層にとって、物理的な備えと同様に「知識」の蓄積も重要な防災対策です。家族が異なる場所にいる際に地震が発生した場合の連絡方法や集合場所の確認は必須です。さらに、安全に避難するための経路の把握も欠かせません。避難経路を事前に歩いてみる、地域の防災訓練に積極的に参加するなど、日常から防災行動を練習することで、緊急時にも落ち着いて行動できるようになります。シニア層には、物質的な備えと知識の両方が災害対策には不可欠です。

体や暮らしの変化を見越した実践

 

年齢を重ねるにつれて、さまざまな能力が徐々に低下するのは自然なことです。若い頃には想像もしなかった変化が起こることがありますが、加齢によるこれらの変化を理解していれば、多くの問題や事故を未然に防ぐことが可能です。これからどのような変化が待ち受けているのか?日常生活でどのような不都合が生じるのか?を知ることは重要です。シニアの方々に直接話を聞く機会や場を持つのも良いですね。その他、簡単に取り入れられる安全対策グッズを自分で設置することや、専門家に相談することなどが、賢い対策です。特に、年齢を重ねると家で過ごす時間が増えるため、安全で快適な住まい作りを日頃から心がけ、実践していきましょう。

シニアの事故は家庭で起こっている!

 

災害に限らず、日常における高齢者の事故で最も多いのは「転倒・転落」で、これが「交通事故」の約4倍以上を占めています。特に「転倒・転落」事故の約8割は同一平面上での転倒です。家庭内では、敷物の端やコード、床に置かれた物、暗い場所などがつまずきやすく、転倒の危険を高めます。部屋の整理整頓や、危険な場所を明るくして見やすくすることで、家庭内事故は大きく減少します。また、急激な温度差による血圧の変化は心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。ヒートショックや浴室での事故にも注意が必要です。寒暖差が大きく冷え込みやすい洗面所や脱衣所では、室内を暖め、湿気対策や滑り止め、動作を楽にするグッズを取り入れることで、事故の予防につながります。

優しい住まいに必要な4つのポイント

 

シニアに優しい住環境においては、4つのポイントが重要です。(1)安全性の確保:視力や足腰の衰えにより、小さな段差でのつまずきが転倒事故につながることがあります。特に水周りでは滑りにくい安全対策を施しましょう。(2)視認性の向上:年齢とともに色の識別力が低下するため、室内の色彩コントラストを明確にし、段差などは見やすい色で区別できるようにしましょう。(3)利便性の向上:加齢により物を握る力や持ち上げる力が衰えます。日常の動作が簡単に行えるよう、使いやすい環境を整えましょう。(4)快適性の確保:自分の好きなものに囲まれることで、より豊かな心で暮らせます。居心地の良い空間作りを心がけましょう。これらの要素は、「つまずかない!見やすい!使いやすい!居心地が良い!」を考慮することになります。

まとめ

 

防災への1人ひとりの意識は年々高まっています。特にシニア層にとって、地震や災害への備えは命を守る重要な要素です。年齢に伴う対応力の変化を考慮し、事前の準備と正しい知識が必要です。今一度、自身の防災対策を見直し、簡単な対策を日常に取り入れましょう。災害時の落ち着いた行動、家族や地域社会との連携も重要です。それぞれの能力に合わせた準備で、安心できる環境を作り、共に安全な生活を目指しましょう。シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい!」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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