コラム

紫陽花の季節も終わり、梅雨明けと共に夏本番となります。ようやく観光地や繁華街に人出が復活し活気づいてきています。そんな中、顧客を呼び込むチャンスと感じている企業も多いかと思われます。ただ、人を集めるだけが販売促進ではありません。その根源となるのが「ブランディング」です。今こそ、しっかりとブランディングを行い、顧客の心をつかみ、長期的なファン・顧客の獲得につなげていきたいですね。そこで、「ブランディング」をテーマにお伝えします。

ブランドの定義について

ブランドといえば、高級メーカーの商品というイメージが一般的ですが、その概念は広く、販促の観点からは、「企業の独自性」と捉えることができます。ブランドは、他の商品と差別化され、独自性を持っていることで成立します。価格が高いというのはあくまでも特徴の一つに過ぎません。コスパが良い商品も独自性を持っていればブランド化することができます。マーケティングでは、企業独自の理念を伝え、商品の個性をアピールすることが重要です。ブランドは代名詞となる商品やサービス、会社自体を指します。中小企業こそ自社に合った代表的な商品・サービスを提供し、それを確立することで、ニッチな分野・ニーズに対する価値を高め本当の力を発揮することができます。また、ブランドイメージを確立することで、商品の注文数や期待度が増し、ブランディングが強化されます。会社の「ブランド」として成立する要素や、他社と差別化する強みなどを再度見直す機会になりましたら幸いです。他社に負けない商品やサービスを提供することが、ブランディングにつながります。

ゴールを見据えてブランディング

PR戦略を選択する際は、ゴールを意識することが重要です。戦略的なPRでは一貫性を重視し、ホームページやチラシ、情報誌などの媒体を統一してブランディングを図ります。具体的には、「自社の組織はどうなりたいのか」「顧客にとってどんな存在でありたいのか」「社会に貢献できることは何だろうか」という視点から考えます。また、自己分析や市場調査を行い、自社の強みや顧客の興味や嗜好を把握することで、最適な宣伝媒体や使い方が明確になります。ブランドを構築するためには、買い手とのコミュニケーションが欠かせません。その手法には多岐にわたりますが、コミュニケーションミックスを駆使して多角的なアプローチをすることが大切です。また、ユーザーからのフィードバックを常に聞き入れ、改善点を見つけ出すことも重要です。ただ宣伝するだけではなく、提供する価値を明確にし、顧客に届けることが大切です。顧客に寄り添い、効果的なPR戦略を展開しましょう。

コミュニケーションミックスの６つの要素

コミュニケーションミックスには主に６つの要素があります。商品やサービスの価値を顧客に伝えるには、まずブランドコミュニケーションが必要です。１つ目はイベントと体験。顧客と直接関わるイベントや、体験できる内容での交流が必要です。２つ目は人的販売。商品の実務販売を目的としたコミュニケーションです。３つ目は販売促進。商品やサービスを試してもらったり、購入を促す行動が必要です。４つ目はダイレクトマーケティング。顧客に直接コンタクトし、アプローチすることで商品やサービスをアピールします。５つ目は広告。新聞やウェブ、テレビなどを使用し広告キャンペーンを行います。６つ目はパブリックリレーションズ。社会貢献活動やプレリリースなどを通じて企業イメージを高めます。正しいコミュニケーションミックスの組み合わせにより、顧客との信頼を構築し、企業の成長につなげましょう。

リピートにつながる価値観の共有

顧客リピートにつながる価値観の共有が大切です。なぜなら、「安さ」にばかり焦点を当てるのではなく、顧客が求めている悩みや要望に共感する「価値観」をウリにすれば、リピート率が高くなる傾向があります。安さをウリにする場合、価格競争に巻き込まれ、利益が減少する可能性があるため、注意が必要です。顧客は値段だけでお店選びするわけではなく、商品やサービスに期待する機能や価値観にも関心を持っています。提供する商品やサービスの良さや特徴があるため、コンセプトや価値観は共鳴する顧客を呼び込むうえで重要なポイントです。リピートを狙う場合は、1回切りの顧客集めよりも「共感してくれるお客様1人を重視すること」に注力することが推奨されます。コンセプトや価値観を共感されたお客様に向けて、企業の強みや特徴を伝え、リピート率の向上を目指しましょう。

まとめ

ブランディング戦略は、一貫性を持った取り組みが重要で、独自の価値を浸透させるための取り組みです。しかし、それは容易に達成できるものではありません。継続して取り組むことで、ブレずに打ち出していくと、お客様のイメージも固まりやすいのです。だからこそ、企業のブランドについて再確認し、価格だけではない価値を、ぜひ作り出していきましょう。シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい！」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。