コラム

働くシニアが増加する

2021.09.28
シニアマーケティング

G W・夏休みに続いて、外出・自粛ムードになった2021秋の「シルバーウィーク」、どのように過ごされましたか?秋の風物詩と言えば、夜空に浮かぶ、美しい月を眺める「お月見(十五夜)」。連休中に迎えた、中秋の名月は8年ぶりに満月と重なったことで話題になり夜空を見上げた人も多かったようですね。コロナ禍の影響で、時間の流れが早く感じませんか?ぼんやりしていたら今年もあっというまに終わってしまいそうです。今日は、「働くシニア」をテーマにお伝えします。

シニア人口が最多に!

 

9月20日の敬老の日に合わせ、総務省より65歳以上の高齢者の推計人口(9月15日現在)は、前年比22万人増の3640万人。総人口に占める割合は同0・3ポイント上昇して世界最高の29・1%となり高齢者の4人に1人が就労。いずれも過去最高を更新したことが発表されました。働く人全体に占める高齢者の割合も過去最高です。65歳以上75歳未満を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と呼ばれますが、これは医療制度上の区分けとしての呼び名です。実際の65歳は、まだまだ元気で「働けるうちは働きたい!社会との繋がりを持ちたい!」というアクティブなシニアも多くいます。このシニア層は高度成長経済を支え、国内の消費や経済を回してきた活発な人たちです。趣味や旅行にも積極的で、人生後半のライフスタイルを自らデザインしようとする前向きな層であると言えます。

シニア世代の起業増加

 

高年齢者雇用安定法が改正により、2021年4月から企業の努力義務に「就業者の希望により70歳まで働くことができる」ことが加わりました。法改正によりシニアの活躍の場は大きく広がります。その影響から、「アクティブシニア」と言われるように、多彩な活動に取り組んだり、ハツラツと仕事に打ち込んだりする方が増えていくことが予想されています。また、「培った知識やノウハウを活かしたい!」や「定年退職後は、好きなことを仕事にしたい!」と、ここ数年でシニア世代の起業が増えているとテレビのニュースでも取り上げられていました。シニアの働き方や定年後の人生設計が見直される中で、シニア向けのビジネスコンテストも開催されていて、多くのシニアが積極的に新しいアイディアを発信しています。人生100年といわれる時代においては、単に収入を得るだけではなく、社会とのつながりややりがいを感じられる仕事に取り組みたいと考え、起業を志すシニア世代が増加していると言えそうです。

人生のセカンド・ステージ

 

シニアは、過去と同時に、未来も持っています。しかし、人生の折り返し地点を既に過ぎ、自分の手のなかにある時間が、それほどたくさんないこともまた感じています。限られた時間を、手の届く範囲で、より自分らしく、より良いものにしたいという想いも強く持っています。無用な我慢はしたくないし、自分が無駄だと思うことには時間は使いたくない。シニアは「時持ち」と言われますが、その「時」は、あくまでも、「楽しいことに使いたい!快適に過ごしたい!」自分にとって意味があり価値ある時間へ使いたいわけです。そんな「人生のセカンド・ステージ」として新しい生き方を選択し楽しむシニアにとっては、次のライフステージに向けての生活の基盤を整え、未来を見据えて、大きな買い物をしておこうと考える時期でもあります。

「ステージの変わり目」の提案

 

最近の雑誌では、心のニーズをすくい取るような「ライフスタイル」「生き方探し」「大人のレジャー」などのテーマを多く見かけます。どれもこうしたライフステージの変わり目を、さまざまな分野でサポートしようとする傾向が伺えます。今後、「ステージの変わり目」を意識したようなアプローチが重要になってきます。例えば、シニア世代に少し自分を振り返る時間を持ってもらうような、そんな提案をする企画やサービスなど。今までの自分が積み上げた知識を再確認し、新たに何かを始める時に必要な知識やネットワークを紹介するようなインキュベーションシステムなど。コミュニティーを付加価値として提示することで、新たなコミュニティを探している人の心を捉えることもできます。「変わり目のステージ」にあるシニアのためにできること、を探してみるのも、ビジネスチャンスに繋がっていくかも知れません。

まとめ

 

シニアにおける変わり目の時期をうまく捉えて、これから始まる暮らしをイメージできるような提案をすることが鍵となります。2025年までに100兆円超の市場規模となる見込みが立てられているシニア市場(みずほコーポレート銀行産業調査部より)です。シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい!」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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