コラム

シニアのリアルを描く漫画が人気?!

2022.07.07
シニアマーケティング

最近、マンガの広告を見かけることの多くありませんか? 「マンガ広告」とは、その名の通り、マンガを使った広告です。動画形式やバナー形式など形態は様々で、紙媒体だけでなく、ネットでも多く利用されています。さらには、最も新しいジャンルとして シニアが主人公の漫画も注目を集めているようです。そこで、今日は「漫画」の話題を取り上げてお伝えします。

日本の漫画文化にある影響力とは?

 

日本の漫画文化は時代を超えて受け継がれ、アニメになったり、翻訳して海外でも読まれたりと、世界に大きな影響を与えるようになりました。漫画やアニメを通して日本の文化を知り、興味を持つようになった海外の人は多いと言います。視覚効果でダイレクトに感情に訴えかけてくるマンガを多感な若い時期に読んで、胸が熱くなったことや涙を流したことがある人もいらっしゃるではないでしょうか。マンガがきっかけで、なにかに憧れるようになったり、ある物事に興味を持ったり、また漫画家になった人や野球選手やサッカー選手になった人、囲碁棋士や将棋棋士になった人の中には、マンガに影響されてプロの道を目指したという話も耳にします。希望や夢をもたらし背中を押してくれる力がマンガにはあると言えますね。

シニアが主人公の漫画が注目に!

 

漫画が文化の1つとして認められ、国際的にも高い評価を得ている日本で今、最も新しいジャンルとして60代、70代、80代というシニアを主人公にした漫画に注目が集まっています。それも、かわいそうな弱いお年寄りではなく、生き生きと人生を楽しんで冒険にさえ挑むシニアを描いた作品です。しかし、シニアでも元気に活躍する話だけでなく、高齢社会の悲哀や生きにくさもテーマになっている点も興味深いです。日本社会の高齢化が進むにつれ、こうした漫画の需要が高まって、主人公と同年代の読者だけでなく、将来の自分の姿と重ねあわせようとする比較的若い人たちにも、その人気は広がっているようです。

シニアとZ世代の掛け合わせ効果

 

注目を集めている作品から2つ紹介すると、1つ目は、作者:鶴谷香央理さんの『傘寿(さんじゅ)まり子』は80歳の主人公、家族と合わず家を出てホームレスからWEB雑誌を創刊するというチャレンジストーリー。2つ目は、作者:鶴谷香央理さんの『メタモルフォーゼの縁側』では、書道教室を営む75歳と17歳の女子高生少女が年の差58歳の友情を育てるヒューマンストーリー。この作品が、あの天才子役から考える女優に成長したと言われている芦田愛菜さんと、大女優の宮本信子さんで、実写映画化され話題になっています。原作は、2017年に連載が始まって以降、じわじわと話題を呼び「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した作品とのことです。以前に、音楽分野で和田アキ子さんと若手の共演を取り上げてお伝えしましたが、映画にも「シニアとZ世代の掛け合わせ効果」の共演が嬉しくなります。

マンガ広告のメリットと注意点

 

マンガ広告は、使い方次第で高いコストパフォーマンスを発揮する、優れたアプローチ方法です。主なメリットについて5つをご紹介します。

<メリット1:アイキャッチ効果> マンガを使った表現にはインパクトがあり、人の目を惹きつける効果があります。

<メリット2:興味喚起> 興味がなくてもマンガが気になり「つい読んでしまった」惹きつけ効果を発揮します。

<メリット3:疑似体験効果> マンガを読み登場人物になった気分で商品やサービスの効果を疑似体験できます。

<メリット4:わかりやすい> 視覚的に情報を伝えることができ、難しい情報もわかりやすく伝えることができます。

<メリット5:高い情報伝達力> 情報を「ビジュアル×文章」の表現による相乗効果で記憶への定着も期待できます。

このように多くのメリットによって、マンガ広告は非常に高い訴求効果を発揮します。 見る人を引き込む力を持つマンガ広告は、消費者の購買意欲を強く刺激することになります。デメリットとしては、「情報量に制限がある」という点です。限られたスペースに文字をギッチリ詰め込みすぎてしまうと、圧迫感のある読みにくいマンガになってしまいます。重要なのは「どんな目的をもってマンガを使うのか」を考えて施策を行うことです。

まとめ

 

現在60代以上の年代は、子どものころから漫画に親しんできた世代です。漫画は「わかりやすく・読みやすく・伝わりやすい」表現手法として、注目されつつあります。 これからのシニアライフを前向きに元気や希望ある刺激を与えていく、漫画というメディアの活用は面白い選択肢の1つです。シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい!」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。ちなみに僕は、小学館さんから許可をいただき、フィリピンでタガログ語に翻訳して、ドラえもんと名探偵コナンのコミックを出版しています。海外でも特にこの2冊は大人から子供まで人気ですね。

 

神開隆一のメルマガ
神開隆一のシニアマーケティングメルマガの購読申し込みは、こちらから登録いただけます。メルマガ登録していただいた方には「TMCニュースレター入門」(PDFデータ 24ページ)を無料でお渡しします。
神開隆一のメルマガ