コラム

高価でも買う!前向きなシニアの心理とは?

2021.11.01
シニアマーケティング

早いもので今年もあと2ヵ月。クリスマス・年始年末商戦で賑わう季節になりました! 商売においては、かき入れ時でもあります。消費者の購買意欲を掻き立て、コロナ禍で影響を受けた売り上げを巻き返していきたいですね。今日は、ウィズコロナ時代を見据え考えてみましょう。

「贅沢に過ごす」がキーワード

 

2021年の新作クリスマスケーキの発表や、おせちの予約が徐々にスタートしています!昨年に引き続き、コロナ禍で迎えることになりそうな年末年始に向けて、今年も華やかなクリスマスケーキ予約や前向きに新年を迎えたいと、さらにおせちの需要が高まることが予想されます。また、正月も家族で過ごすおうち時間を充実させるために、いつもより贅沢な「高級おせち」の需要が高まることが考えられます。自分へのご褒美おせちから家族みんなで楽しめる豪華なおせちまで、さまざまなラインナップを揃えられている印象です。例えば、高齢者向けに最近注目されている「やわらかおせち」は、見た目は通常のおせちと同様でありながら、噛む力が弱くなっても美味しくおせちが食べられるように配慮されて作られています。旅行や外出の機会が減ったことを受け、“気軽に会う”ことが難しくなってしまったコロナ禍において、ギフトは、「会えないけれど感謝を伝えたい」という気持ちを実現するクリスマスギフトや自分へのご褒美として例年より“少し良いもの”を購入する顧客心理が働きやすい状況です。特別感を味わう「贅沢に過ごす」がキーワードとなりそうです。

ディズニーランドの新戦略

 

東京などの飲食店に出されていた時短営業の要請が10/25に解除されましたね。11月からは、イベントの人数制限が緩和されます。東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドはウィズコロナ時代を見据えた新たな戦略を打ち出したことがニュースで話題になっていました。例えば、ハロウィンイベントでは、通常より4000円以上高い、1万3000円のチケットを用意し完売したそうです。このチケットを持っている人は、一般客より優遇されるサービスが魅力となり、多少お値段が高くても、根強いファンにとっては、より一層手厚いサービスを受けられるのは嬉しいことで、高くても売れるという証です。感染対策上、コロナ前ほど人数を入れることは難しいとみて、入園者数を追い求めるのではなく、1人当たりの客単価を上げる戦略に舵を切ろうとしています。そのために「特別な体験価値の提供でサービスの向上を図る」ことへ力を注いでいくようです。

シニアとアニメ『鬼滅の刃』

 

「アニメは日本が世界に誇る文化」と言われるほどに海外でも人気で評価される分野になりましたね。その代表的な例として、去年、コロナ渦の中で社会現象を巻き起こしたアニメ 『鬼滅の刃』です。子どもから親へ、そして祖父母の三世代にわたって波及し盛り上がりました。 その魅力として3つ挙げるなら、

(1)日本昔ばなし的わかりやすい設定

(2)情緒ある和風景と登場人物の成長

(3)忘れ去られた古き日本を垣間見る

これがシニアも引き込まれたポイントではないでしょうか。 再び、2021年12月から放送開始予定のTVアニメ「鬼滅の刃 遊郭編」が始まることになっています。それに伴い、コンビニではコラボおせち、郵便局ではコラボ切手、その他、さまざまな企業とのコラボ商品を発売され経済園を拡大しています。孫を喜ばせるために、シニア層も巻き込まれるかも知れませんね。『鬼滅の刃』 ヒットの“からくり”をマーケティング視点で読み解くことでビジネスの学びにもなります。

シニアの“ワクワク感”を刺激

 

シニアの“ワクワク感”は、「何かを始めたい、リセットしたい、変わりたい、新しいことを学びたい」などの欲求を満たすため、ある程度高価なものでも購入する傾向があります。また、運動やリラクゼーションなどで、ストレスを軽減、元気づけられることにより、消費行動が活発になる特徴があります。もちろん、年齢を重ねる老後の不安はあるでしょう。一方で、人生の残り時間も少ないと感じるからこそ、「自分のやりたいことをやろう!」と、今を楽しむアクティブシニアも増えています。「この機会を逃したらもう二度とないかもしれない。それなら、今しかない!」と、顧客心理が働く商品やサービスには高価格でも前向きな気持ちが行動を後押しします。これは、脳科学的にも「嬉しい出来事が確実に起きると予想された時」には、脳内の神経系が活性化することがわかっています。もちろん、価格に見合った満足感が得られることが前提です。いかにシニアの“ワクワク感”を刺激するか、その支援をできるかが鍵になります。

まとめ

 

日本は高齢化率世界一の超高齢社会ですが、視点を変えてみると、他の国よりも新しいビジネスモデルを真っ先に確立できる可能性もあります。つまり、日本企業が世界の「シニアビジネス」の先駆者としてリーダーになり得るのです。ぜひ、激動の時代に大和魂を発動させ感動と元気を届けて行きましょう!シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい!」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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