コラム
シニアと「オンライン診療」
- 2021.03.02
- シニアマーケティング
早咲きの濃いピンク色の花で知られる河津桜が都内でも咲き始めました。春の訪れを感じる頃ですが、早くも花粉も飛び始めているようです。新型コロナのことを考えると花粉症やアレルギーの方は、しっかりと花粉対策をしていきたいですね。しかし、前もって病院への診断を受けるにも、通院が心配でもあります。そこで、コロナ禍で注目される「オンライン診療」の活用について取り上げます。
オンライン診療って何?
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、オンライン診療が注目され活用が広まりつつあるサービスです。オンライン診療は、自宅のパソコンや、スマホ・タブレットで、病院の予約から問診、診察から処方箋の発行、決済までをインターネット上で利用できる仕組みです。待ち時間もなし!薬待ちの時間もなし!交通費もかからない!移動の時間も必要なし!外が雨でも嵐でも関係なし!シニアの世代にとって病院の待ち時間は、あまり長いと疲れてしまうので心身共に、負担が軽減される点は嬉しいことです。2020年10月に、厚生労働大臣がオンライン診療を「臨時特例でなく、恒久的なものにする」と発言していますから、オンライン診療の普及は、今後もさらに加速されそうです。コロナ禍は、単純に逆境ではなく、価値観の変化やDX(デジタルトランスフォーメーション)という企業が避けて通れないデジタル技術による業務やビジネスの変革や浸透を加速させている側面が多々あります。時代に置いて行かれないためにも、さまざまな分野でも積極的な対応が必要ですね。
オンライン診療の流れ
ところで、実際に利用するとなると、どのように受診できるのでしょうか?気をつける点は何でしょうか?あらかじめ知っておきたいところです。
オンライン診療の流れには、(1)かかりつけ医または医療機関に問い合せ(2)予約(3)診療(4)薬の処方、 の大きく4つです。
気をつける点には、インターネット環境を整え、部屋をなるべく明るくすることです。なぜなら、より正確な診断につながるからです。また、薬を処方する流れも、コロナ対策で変わりました。医療機関から調剤薬局に処方箋を直接ファックスなどで送ることができるようになっています。処方薬は指定の薬局でも受け取る方法や、郵便や宅急便などで自宅や職場に直接送ってもらうこともできます。さらに服薬指導もオンラインで受けられます。オンライン診療のアプリによっては、オンライン服薬指導のシステムと連動しているものもあります。
メリットとデメリット
若い世代より病院に行く頻度が高いシニアの世代にとって、「オンライン診療」はどんなメリットとデメリットあるのでしょうか。整理してみます。<メリット:①さまざまな感染症のリスクを軽減する ②医療へのアクセスが容易になる ③待合室や待機時間がなくなる> <デメリット:①医療機関にとって収入減となる ②患者側のI Tリテラシーや通信機器に左右される ③支払い方法が限られる場合がある>など、基本的には、メリットの方が多いと思います。オンライン診療は、触診や聴診などはできない点から、完全にオンラインにするのは難しいかもしれませんが、対面診療と上手に組み合わせながら、通院の回数が減るなら、ずいぶん楽になりますね。また、医療機関によって、オンライン診療サービスが異なるようですので、事前に問い合わせて確認するのが現状です。今のところ、オンライン診療ができる、できないは、利用者側のI Tリテラシーに左右され、I Tが苦手な人にはハードルが高いようです。導入や使い方にご不安がある方は、スマホへのダウンロード、使い方説明、実際の診察時の付添などを、フォーローしてくれる協力者やサービスを提供する業者のサポートが必要になってきます。
コロナ対策のワクチン接種
2月17日から、新型コロナウイルス対策のワクチン接種がスタートしたことがニュースでも報じられましたね。まずは、医療従事者を対象とした先行接種となっており、3月から多くの医療従事者、4月以降に高齢者や基礎疾患のある人を優先して接種を行なう計画がされています。今では、海外のワクチンの研究も進んでいるようですが、副作用も含めて、それぞれの特徴を正しく理解したいところです。ワクチンが現実のものとなった時には、それらを理解した上で接種に臨んでいくことになるでしょうか。 日々、コロナのニュースが増え、ウンザリしますが、正しい情報を入手し、引き続き、感染予防や対策を行っていきましょう。これから、桜シーズンが到来で、お花見も自粛ムードが広がっています。例年通りのお花見が難しい一方で、人混みを避けて桜を楽しめるスポットや、感染防止の工夫や対策を施した花見サービスへ注目が集まっています。一人ひとりの感染予防を心がけた行動が大事ですね。
まとめ
オンライン診療の利用も高まることで、デジタル対応をどうシニアファーストにしていくかがポイントです。また、情報発信では、シニアの元々の健康志向や病気の予防意識の高さにしっかり訴えるマーケティングをする必要がありそうです。