コラム

「懐かしい」を起動させる健康法

2022.03.01
シニアマーケティング

日本のメダル数は過去最多18個!北京冬季オリンピック2022が閉幕しましたね。世界の紛争ニュースを見ていると悲しくなりますが、オリンピックは、4年に一度のスポーツを通じた世界平和を目指す祭典です。いろいろと物議をかもす場面もありましたが、世界中から集まったアスリートたちへ大きな拍手を送ります。懸命に競技に臨み、競技後のインタビューでは過去を振り返って、涙ぐみながら感謝の言葉を口にする姿にも感動と勇気をもらいました。記憶に残る思い出のシーンはありましたか? 今日のテーマは、過去があるからこそ生まれる「懐かしい」という感覚です。

記憶に刻まれ受け継がれていく価値

 

若い選手の活躍が多く見られた北京冬季オリンピック2022オリンピックでしたが、冬季五輪の高齢選手といえば、スキージャンプ・葛西紀明選手のイメージが強く記憶に残っていませんか?なんと、冬季オリンピック史上最多8回出場経験だそうです。まだ金メダルを目指し、現役を続けている葛西選手です。今回は出場していませんでしたが、スキージャンプ界の“レジェンド”と呼ばれ北京オリンピックは“伝える側”としてのコメンテーターで活躍する姿を見るのも良かったですね。いくつになっても、新たなチャレンジで、自分のステージに立ち、役目を果たすことができることヘの勇気をもらった人も多いのではないでしょうか。また、その魂を受け継いだ愛弟子の小林陵侑選手が「金メダルを掛ける」と約束を果たし、実際に首にかけてもらう場面にも感動でした。いつまでも学び続ける心を持って、価値が受け継がれていくことは、人生やビジネスにおいても、歴史を築いてく上で大切な源泉です。生涯現役!を目指すシニアにとって、継続して打ち込めること持つ意識は大切に扱っていきたいですね。

記憶の脳トレ「懐かしい」のツボを押す!

 

オリンピックと言えば、「記憶に残る人やシーンはありますか?」と、話題にするだけで、さまざまな回答が楽しめて、当時の思い出が溢れて盛り上がります。近年、過去を振り返る「懐かしい」という感情が、さまざまな研究から脳の健康を維持し、精神安定や認知機能の改善が期待できるといわれています。これは前にもブログ記事「シニアのための会話」https://tmcg.org/column/senior-marketing/conversation_for_sinior/で紹介した『回想法』という、昔を懐かしむことで得られる安心感などを活用した心理療法の1つです。コロナ禍で人と人の交流の減少や急激な社会的変化に戸惑う人が増えていますが、シニア世代はさらに老いなどによる喪失感や孤独感を抱える方も多くいます。シニアの脳と心をリフレッシュし元気にするために、シニアが喜ぶ「懐かしい」のツボを押す!ことは、記憶の脳トレになり健康法に役立てられます。その幸福感が前向きに生きる力に繋がるように働きかけて「人生100年時代」を楽しむシニアを増やしていきましょう。

ノスタルジーマーケティングとは?

 

人は、懐かしい思い出や記憶のノスタルジーを感じると購買意欲が増すと言われています。例えば、子供の頃や若かった頃に流行った「キャラクターやアニメ/オモチャやお菓子/髪型やファッション/歌やアイドル」など。それらに触れた時、「懐かしい~!」と思うと同時に、思い出が一気に蘇ってくる経験はありませんか?さらには、「昔は良かったなぁ…。」「あの頃は楽しかったなぁ…。」なんて、切なくほろ苦い感情を呼び起こすことによって、購買意欲を促すことがノスタルジーマーケティングです。その引き金がネガティブな感情であっても、呼び起こされるのは良き思い出となって最終的には人にポジティブな気持ちを抱かせる心の動きがあります。これが、自己評価や社会的つながりの認識を高め、愛されている、守られているという気持ちにつながっていくことを、心理学者たちによる研究でも証明されています。具体的な実践例として、レトロなデザインの広告、懐メロをCMソングに導入する場合も、人それぞれのノスタルジーを引き出すことが出来ます。

創業20年を振り返って

 

今年2022年は、弊社有限会社ティー・エム・シーは創業20周年を迎えます。「人生山あり谷あり」と言われています。創業以来、僕の20年は谷ばかりでした。リーマンショックや東北大震災、それにコロナという災難があり、谷ばかりであったので耐えてこれたかも知れません。企業は、創業から5年後は15.0%、10年後は6.3%、20年後は、0.3%しか残らない。と言われていますので、その0.3%に弊社が入れたのは奇跡としか言えません!いや、奇跡ではないのかも知れません。思えば、この20年、素晴らしいお客様に様々なご支援をいただきました。そして優秀な社員に恵まれてきたことも考えると、20年やってこれたのは、決して「奇跡」ではなく「必然」のように思えてきます。そして、今年の干支は虎で、僕は還暦を迎えました。僕にとってアニバーサリーが続く今年、虎のように力強く駆け抜けて、来年のジャンプにつなげたいです。これからも上を見すぎず、しっかり足元(谷)を見て生きたいと思っています。

まとめ

 

自社の歴史を振り返り、提供している商品、サービス、業界の歴史を振り返っても面白いですね。ノスタルジーの効果的な活用を、ご参考いただければ幸いです。シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい!」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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