コラム

4月は、新たな生活が始まる季節ですね。入社式や入学式を迎え、進級や進学、就職、転勤・異動など、人生の新しいステージに一歩を踏み出します。お孫さんを持つシニアの方々にとっては、これらの瞬間はお孫さんの成長を実感し、家族としての絆を深める貴重な時間にもなります。春の象徴、桜の花の下で撮られる記念写真は、長く心に残る美しい思い出を刻みます。この季節は新しい出会いや再会を喜び合う絶好の機会ですが、時にはコミュニケーションの疲れを感じることもあるでしょう。そんな時には、どのように対処すれば良いのでしょうか。今回のテーマは、「コミュニケーション疲れ」についてお伝えします。

春のコミュニケーション疲れとは？

春は新たな出会いや活動にあふれる季節です。多くの人々が冬の閉じこもりから解放され、外出や集まりが増えます。この時期は、シニア層にとっても、地域のイベントや家族との再会など、コミュニケーションの機会が増える時です。しかし、活発な社交活動は「コミュニケーション疲れ」という形で心身に負担をもたらすことがあります。コミュニケーション疲れとは、長時間の対話や社交活動の後に感じる心身の疲労で、過度の疲れ、集中力の低下、不安感の増大、対人関係への関心の減少などの兆候を伴います。シニア層では、生活環境や健康状態の変化に伴い、コミュニケーションの質や量が大きく影響されやすいため、これらの症状が健康に与える影響は特に大きいと言えます。また、デジタルコミュニケーションの普及により、新しい技術の習得が必要となる場合もあり、これが更なるストレスにつながることも考えられます。特に春の活動期において、地域のイベントのシステム変更や担当者の変更など、新しい状況への適応が求められる中で、シニア層がコミュニケーション疲れを感じることは珍しくありません。そのため、対処や休息、また支援が重要です。

脳のエネルギー不足に注意！

春は新しい出会いや環境の変化が多く、人との関わり方にも変化が求められます。初めて会う人とのコミュニケーションは、脳をフル回転させ、「この人と、どう関わったら良いか？」と考えることで、多くのエネルギーを消費します。すでに慣れ親しんだ人とのやりとりは、あまり影響を受けません。春は、新たな関係を築くことで、どうしても脳に負担がかかりがちです。脳は、神経伝達物質を使って働きます。緊張感が高まると、ノルアドレナリンが分泌され、セロトニンやドーパミンなども活発になります。これらはすべてタンパク質からできており、脳のエネルギー源の大部分を占めています。つまり、脳を活発に動かし続けると、必要な栄養素が不足し、疲れやすくなります。特に、ゴールデンウィークなどの長期休暇では、休養と栄養補給が重要です。しかし、多くの予定を詰め込むと、必要な休息を取ることが難しくなり、休み明けに体調を崩すことも。春は、無理せず、少し余裕を持って活動することを心掛けたいですね。

対人ストレスを軽減する３つ方法

自分に合った対策をいつか持っておくことでストレスを軽減することができます。簡単に一人でできる方法を3つご紹介します。（１）今日の良いことを探す/1日を振り返り、小さな幸せや良かった点を見つける習慣をつけることで、気持ちが明るくなります。「今日はいい天気だった」「新しい人と出会えた」など、ポジティブな出来事を見つけることで、自然と心に元気が湧いてきます。（２） 短所を長所に言い換える/他人の短所ばかりに目が行ってストレスを感じることがあります。しかし、その短所を別の角度から長所と捉え直してみると、相手に対する寛容さが生まれ、ストレスが軽減されます。「いい加減」を「おおらか」と見るなど、視点を変えることが大切です。（３）笑顔でクールダウン/ストレスがピークに達したときは、まず笑顔を作ってみましょう。笑顔は脳にポジティブな信号を送り、気持ちを落ち着かせます。自分で口角を上げる、または笑顔を作るトレーニング小道具を使うなど、脳をリフレッシュさせる方法を試してみてください。

春を楽しむための３つの心構え

春を健康的に楽しむために、シニア層に特にお勧めしたいのは、以下の３つのポイントです。（１）バランスの良い食事を心がける：タンパク質やビタミン、ミネラルをしっかり摂取して、脳のエネルギーを補給しましょう。（２）休息を大切にした予定を立てる：日々の生活の中で十分な休息で脳を休め、あまり予定を詰め込まず、ゆっくり過ごす時間も大切にしましょう。（３）趣味の時間を楽しむ：趣味や好きなことに時間を使うことで、心のリフレッシュにもつながります。春は、新生活のスタートと共にコミュニケーション疲れを感じやすい季節です。しかし、３つの心構えを意識して、ゆったりとした気持ちで美しい季節を楽しんでください。

まとめ

人生経験が豊富なシニアの皆様もコミュニケーション疲れを感じたときは、無理をせず、自分自身の心と体の声に耳を傾けることが大切です。季節の変化を楽しみながら心豊かに過ごすために、この記事が心身のストレスを上手に管理し、健康をサポートする一助となれば幸いです。シニア市場のビジネスを「もっと詳しく知りたい！」 という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。